FX比較通貨講座

FXの人民元問題

くりっく365為替操作国:中国のおかげで、円高圧力を被っています。人民元は中国の通貨で、日本円は関係ないのに、なぜ円高になるのか?不思議に思われる方も多いと思うので、(私も不思議でしたが)、仮説をたててみたいと思います。と、その前に人民元問題について、背景を勉強してみましょう。なぜ、人民元が消費者金融問題になっているのか?それは、米国の貿易赤字問題に起因します。2005年の米国の貿易赤字総額は過去最大の約7200億ドル。そのうち、対中貿易赤字は、過去最大の約2000億ドル。つまり、米国の貿易赤字額の3割ほどが中国によるものとされています。さらに驚くことに、中国の貿易黒字は、ほぼ100%米国から稼ぎ出していることになります。(対日本では、赤字)。日本円でもそうですが、自国通貨安であれば、あるほど輸出企業は儲かり、輸入する相手国は損します。その貿易不均衡を是正するために、米国が中国に対して通貨を切上げ、元高を認めるように促しているのです。別に、米国が無茶な切上げを要求しているわけではありません。購買力平価でみると、人民元の実力は、1$=2.00元にも満たないとも言われています。現在のレートが1$=8.00元をきるかどうかですから、人民元が4分の1程度も過小評価されすぎているということになります。これは明らかに問題ですね。そこで、人民元は昨年7月にそれまでの1ドル=8.28元の固定相場から1ドル=8.11元へ約2%の切り上げを行い、1日の変動率を0.3%認めることにしたのです。しかし、2%切り上げようが、0.3%の変動を認めようが、人民元のレートはようやく1ドル=7元台に乗ったばかり。米国の貿易赤字削減には、全く影響を与えないほどのスローな変動です。また、0.3%の変動を認め、元高を容認している中国ですが、元高を抑えるために、為替介入を行なっているとの見方もあります。現に、中国の外貨準備高は世界一です。では、なぜ中国は人民元を切り上げないのか?それはやはり自国の経済理由だと思います。中国は現在、目覚しい経済成長を遂げているが、都市部と田舎では大きな格差、中国銀行の多額の不良債権、デフレ状況など、それはそれなりに問題がある。だから、中国としては人民元高によって、経済成長を阻まれたくない。中国経済自体が、不均衡なので切り上げを行いたくないのではないかと考えます。では、問題の核心です。人民元問題になると、なぜ円高になるのか?私個人の意見として、次の2つが考えられると思います。@人民元問題=貿易赤字問題・・・人民元の切上げを要求するのは、米国の貿易赤字の削減をするためです。つまり、米国の貿易赤字は、対中国が多くを占めていますが、対日本も一時ほどではありませんが、まだまだ貿易赤字が続いています。米国から見て、日本は、中国に次ぐ第2位の貿易赤字国です。貿易赤字に焦点が当たったときは、人民元のみならず日本円も、おのずと焦点があたることになり、円高圧力がかかることになりかねません。つまり、アメリカから見れば、中国だけでなく、日本も為替操作国に近い位置付けになります。ただし、これは人民元、円だけの問題ではなく、貿易不均衡がテーマになった時は、世界中ドル安という流れになると思います。A地理的問題・・・これは、米ドルとカナダドル、ユーロとポンド、豪ドルとキウイの関係をみてもらうとわかりやすいのですが、基本的には地理的に近い通貨というのは同じような動きをすることが多いです。@にもつながりますが、貿易不均衡問題に焦点があたった時は、問題となる通貨(この場合は人民元)を買いにいくと思いますが、人民元相場は、1日0.3%の変動の上、さらに中国政府がしっかり管理しているので、手を出せない。というわけで、地理的に近い韓国ウオン、シンガポールドルなど、アジア通貨に対して多くの圧力がかかり、さらに貿易不均衡No2という日本円に最も資金が流れる。つまり、人民元=貿易不均衡問題となり、米ドル安が誘導されやすい状態になった上、さらに貿易赤字国大2位という日本の地位+地理的条件によって、日本円がさらに上昇しやすいという方程式が為替、日経225相場の世界で成り立っているのではないかと予測されます。(@がメインで、Aはそれを助長したという考えです)と、勝手な仮説を立ててみましたが、みなさんはどうでしょうか?ただし、人民元切上げ=円高というのは、短期的にはありえても、長期的にどれだけ影響するかは疑問です。昨年7月に人民元が切上げられても、その後、元高ドル安と、円安ドル高は同時に続きました。そもそも、人民元問題は米国が自分の都合の良い方向にレーシックを動かしてきた結果起こっている問題で、傍から見れば、世界二大自分勝手国(米国&中国)の醜い争いにしか見えません。しかし、今回の円高というのが、人民元問題だけで成り立っているとは思いません。日本円は、対人民元、韓国ウォン、タイバーツなど、他のアジア通貨に対しても、円高となっているからです。